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複数アカウントの要発送リストを、1 画面にまとめる ── ヤフオクの出品を分けている人のピッキング術

ヤフオクは同じブラウザで複数のアカウントに同時ログインできません。出品用のアカウントを分けていると、要発送の一覧もアカウントの数だけ分かれます。3 つの画面を 1 つにまとめて持ち歩き、棚を回りながら消し込む ── 複数アカウント運用のピッキングを 1 台で完結させる方法をまとめました。

複数アカウントの要発送リストを、1 画面にまとめる ── ヤフオクの出品を分けている人のピッキング術

出品数が増えてくると、多くの人がアカウントを分けます。ジャンルごとに分ける、評価を分散させる、家族名義を併用する。理由はさまざまですが、分けた瞬間に共通して起きることがあります。

要発送の一覧が、アカウントの数だけ分かれます。

そして厄介なのは、この分かれた一覧を 1 つにまとめて見る方法が、ヤフオクの標準では用意されていないことです。

そもそも、ブラウザでは同時に開けない

ヤフオクは、同じブラウザで複数のアカウントに同時ログインできません。ログイン状態はブラウザごとに 1 つだけです。3 アカウントの要発送を確認したければ、選択肢は次のいずれかになります。

  • ログアウトして、次のアカウントでログインし直す(それを 3 回繰り返す)
  • ブラウザのプロファイルを 3 つ作り、ウィンドウを 3 枚並べる
  • ブラウザ自体を 3 種類使い分ける

どれも成立はしますが、「3 つの一覧を横断して見る」ことにはなりません。見えているのは常に 1 アカウント分で、残りは頭の中で足し算することになります。

出品数が増えるほどアカウントを分けたくなるのに、分けるほど確認が重くなる。ここが構造的なねじれです。

ブラウザでは1アカウント分しか見えない状態と、3アカウントの要発送を1画面に統合した状態の比較

見落としは「注意力」ではなく「分散」で起きる

発送忘れの原因を「気をつけていなかったから」と考えると、対策は「もっと気をつける」しかなくなります。しかし実際に起きているのは、注意力の問題ではありません。

ひとつの画面に 10 件並んでいるなら、見落としはまず起きません。3 つの画面に 4 件・3 件・3 件と分かれていると、合計 10 件でも状況が変わります。最後に見た画面の記憶が、他の画面の記憶を上書きします。「さっき確認したから大丈夫」と思ったとき、確認したのは 3 つのうち 1 つだけだった、ということが起こります。

しかも落札は時間を選ばずに入ります。朝・昼・夜と確認するたびに、ログインし直すか、3 枚のウィンドウを見比べることになります。

1 画面にまとまると、何が変わるか

3 つの一覧が 1 つになると、変わるのは「探す手間が減る」ことだけではありません。

今日出すべき件数が、一目で確定します。 10 件と分かっていれば、10 件終わるまで作業が終わらないと判断できます。3 画面に分かれていると、「たぶん全部終わった」で切り上げることになります。この差は、月単位で見ると発送遅延の件数に出ます。

どのアカウントの商品かは、色で分かれば十分です。 一覧そのものを分ける必要はありません。棚から集める作業に、アカウントの境界は関係ないからです。集める段階では 1 本のリストで、送り状を出す段階でアカウントを意識すればよいことになります。

棚を回る作業は、リストを持ち歩く作業

落札された商品を棚から集める作業を分解すると、次のようになります。

  1. 何を集めるかを確認する
  2. 棚まで移動する
  3. 商品を取る
  4. 取ったことを記録する
  5. 次の商品へ

このうち 1 と 4 は、リストに対する操作です。2・3・5 は体を動かす作業なので効率化の余地は限られますが、1 と 4 は道具で変わります。

倉庫用のピッキング端末が存在するのは、この 1 と 4 を手元で完結させるためです。同じことを、ヤフオクの要発送一覧でやろうという発想になります。

紙に書き出す方法の限界

3 つの画面を見て紙に書き出し、その紙を持って倉庫に入る。もっとも手軽で、もっとも多く使われている方法です。

問題は二重管理になることです。紙に書いた後に落札が入れば、紙は古くなります。書き写す途中で 1 行飛ばせば、その商品はその日出荷されません。書き写す作業そのものが、新しいミスの入口になります。3 アカウント分を書き写すなら、入口も 3 倍です。

パソコンに戻る方法の限界

紙を作らず、必要になるたびに画面を確認する方法です。書き写しのミスは起きません。

問題は移動です。倉庫が別の部屋・別の建物にある場合、1 件確認するために往復することになります。しかも複数アカウントなら、戻ったうえでログインし直すか、目的のウィンドウを探すことになります。面倒だと感じた瞬間、人は記憶に頼り始めます。

紙に書き出す・パソコンに戻る・一覧を持ち歩く、3つのまとめ方の比較

チェックは「取ったこと」の記録に使う

一覧を持ち歩けるようになると、次に効いてくるのが「取ったことを記録する」です。

10 件のうち 6 件を取った状態で、残り 4 件が何かをすぐ答えられるかどうか。ここが曖昧だと、棚を二周することになります。取った商品にチェックを付けて消し込めば、残りは見ればわかります。

チェックは自分の作業メモであって、取引の状態ではありません。落札者に伝わるものではないので、気軽に付けて構いません。梱包が済んだ印として使う人もいます。

発送連絡をしたら、リストから消えてほしい

ピッキングが終わり、パソコンに戻って送り状を発行し、発送連絡を送る。ここまで済んだ取引は、もう要発送ではありません。リストからは消えてほしいわけです。

このとき注意したいのが、リストの更新タイミングです。手元の一覧が自動で読み込みを行うのが 1 日 1 回なら、発送連絡の直後にスマホを見ても、その取引はまだ残っています。「消えないんだけど」と思ったときは、多くの場合、更新がまだ走っていないだけです。

作業中に反映させたい場合は、手動で更新するのが確実です。ピッキングを始める前に一度更新しておく、という習慣にしておくと、作業中に迷いません。

AucKit の Android アプリでできること

こうした「1 画面にまとまった、持ち歩けるリスト」として、AucKit の Android アプリを公開しました。無料でご利用いただけます。

  • 複数アカウントの要発送取引を、1 つの一覧に統合します。アカウントごとに色分けされるので、どの商品がどのアカウントかは一目で分かります
  • アカウントごとの絞り込みや、状態での絞り込み・並べ替えもできます
  • 棚から取った商品はチェックで消し込めます
  • パソコン側で発送連絡を済ませた取引は、更新すると一覧から外れます
  • 取引画面をそのまま開いて、内容の確認や発送連絡ができます

アカウントごとのログイン状態は、端末内に暗号化して保管します。ヤフオクのログイン情報を当社が受け取ることはなく、扱うデータが外部へ送信されることもありません。

パソコンとの役割分担

このアプリは、ヤフオクの画面をそのまま開けます。取引画面での確認や発送連絡はもちろん、操作しようと思えば出品フォームも開けます。

ただし、このアプリはピッキングに特化させる方針で作っています。出品・取引対応・出荷作業はパソコン側のほうが速く終わります。商品説明を書き、写真を並べ、送り状を発行する。これらは画面の広さとキーボードがものを言う作業で、スマホで代替するものではありません。

一方で、棚を回る作業だけはパソコンの前ではできません。そこだけをスマホに任せる、という分担です。

パソコンは出品と送り状発行、スマホは複数アカウントの一覧確認とピッキングという役割分担の図
パソコン スマホ
出品・商品説明 開けるが不向き
送り状の発行 プリンタが繋がっていない
取引メッセージ 短い返信なら
複数アカウントの一覧 ログインし直しが必要 ◎ 1 画面に統合
棚から商品を集める できない

あらかじめ知っておきたいこと

  • iPhone 版はありません。 現在は Android 版のみです。iOS 版も出したいと考えていますが、まだ着手できておらず、公開時期をお伝えできる段階ではありません。
  • 自動での読み込みは 1 日 1 回です。 作業中は手動で更新してください
  • ご利用にはヤフオクのアカウントが必要です

まとめ

出品を伸ばすためにアカウントを分けると、確認すべき画面が増えます。ヤフオクは同じブラウザで複数アカウントに同時ログインできないため、標準の方法では 3 つの一覧を横断して見ることができません。

紙に書き写せば書き写しのミスが増え、パソコンに戻り続ければ移動とログインし直しが増えます。分かれた一覧を 1 つに統合して持ち歩けるようにすれば、そのどちらも起きません。

棚を回る作業は、突き詰めればリストを見て消し込む作業です。そのリストが 1 本にまとまっているかどうかが、1 日に処理できる件数を決めます。

アプリの詳細は Android アプリの紹介ページにまとめています。パソコン側の発送作業を減らす方法については、1 件の発送に 5 回の住所コピペ もあわせてご覧ください。