ヤフオクの出品データを「手元に持っておく」意味は、控えを残すことだけではありません。手元にファイルがある状態と、ヤフオクの一覧にあるだけの状態とでは、できることが違います。
この記事では、書き出したファイルを使って別のアカウントから一括で出し直す手順を、実際の画面で追います。使うのは Chrome 拡張機能「AucKit 出品データ保存」と、一括出品ツールのオークタウンです。
純正の再出品では、アカウントをまたげない
ヤフオクには終了した出品を再出品する機能があります。ただしこれは同じオークション ID で出し直す仕組みで、同じアカウントの中でしか使えません。別のアカウントへ持っていくことはできず、終了分リストから削除した商品も対象外です。
複数のアカウントを運用していて、「こっちで出していた商品を、あっちのアカウントで出し直したい」となったとき、純正の機能では1件ずつ手で作り直すしかありません。説明文をコピーし、画像を保存し直し、価格とカテゴリを入れ直す。100件あれば100回です。
手元にファイルがあれば、この作業が要りません。どのアカウントからでも、同じデータを一括で流し込めます。
なぜ「持ち出せる状態」にしておくのか
以前の記事でも書きましたが、出品者の足元は、自分の努力だけでは安定させきれない部分があります。ガイドラインを守って運用していても、共有 IP による巻き込みや、プラットフォーム側の判断で、いつも通りに出品できなくなる可能性は残ります。
そのときに効くのは、データがヤフオクの外にもあるかどうかです。説明文と画像が自分のディスクにあれば、別のアカウントで再開するにせよ、他のプラットフォームへ持っていくにせよ、作り直しから始めずに済みます。逆に、ヤフオクの一覧の中にしかない状態だと、その一覧が見られなくなった時点で何も残りません。
控えを取るのは「消えたときのため」だけでなく、選択肢を手元に置いておくためです。
1. 出品データを書き出す
拡張機能の管理画面で、書き出したいタブ(出品中/出品終了)と形式を選びます。別アカウントへの持ち出しに使うなら、オークタウン(一括出品ZIP)形式を選びます。オークタウンの一括商品登録にそのまま通る形です。
「書き出す」を押すと読み込みが始まります。10 件なら 1 分ほど、全件でもタブを閉じたまま裏で進みます。
2. 履歴からダウンロードする
書き出したファイルは、拡張機能の中の「書き出し履歴」に入ります。今回の分にチェックを入れて「選択をダウンロード」を押すと、ダウンロードフォルダに保存されます。
ZIP を展開すると、中身は CSV 1 本と、商品画像です。CSV にタイトル・説明文・価格・カテゴリなどが入っていて、画像はオークションごとに連番で並びます。
ここまでで、ヤフオクの外にデータがある状態になりました。以降は、このファイルをどのアカウントで使うかの話です。
3. オークタウンに取り込む
出し直したいアカウントでオークタウンにログインし、「出品する → 一括商品登録」を開きます。STEP 1 で、さきほどダウンロードした ZIP をそのまま選びます。
アップロードすると STEP 2 に進み、取り込んだデータの一覧が出ます。1 件ずつ「成功」と表示されれば、CSV の内容がそのまま読めています。
「出品予定商品へ追加」を押すと STEP 3 です。保存先のフォルダを選んで「保存する」を押します。
4. 出品前に整える
保存すると「出品前管理 → 出品予定商品リスト」に並びます。ここまで来れば、あとは通常のオークタウンの操作です。
出す前に確認・調整しておきたいのは次の 3 点です。
価格。 書き出した時点の価格がそのまま入ります。前回売れ残った商品なら、下げてから出す判断もあります。
終了日時と出品間隔。 一括で出すと終了時刻が固まりがちです。オークタウンには出品間隔(5 秒〜15 分)と終了日時の一括変更があるので、まとめて調整できます。
移行元の状態。 これがいちばん大事です。元のアカウントで同じ商品がまだ出品中なら、先に終了させてください。 同じ商品を複数のアカウントから同時に出すことは、ヤフオクのガイドラインで禁止されています(二重出品)。「移す」のであって「増やす」のではない、という線引きです。
汎用 CSV という選択肢
ここまではオークタウン形式の話でした。もうひとつ、汎用 CSV(Excel 対応)形式でも書き出せます。
こちらはオークタウンの列に加えて、オークション ID・商品 URL・落札価格・落札者 ID・ウォッチ数・入札数・終了日時などが入ります。Excel やスプレッドシートで開いて、並べ替えたり集計したりできる形です。
用途が変わります。オークタウン形式が「そのまま出し直すため」なら、汎用 CSV は「中身を編集してから何かに使うため」です。列の追加・削除や並び替えもできるので、他のサービスが求める形式に合わせて加工する起点にもなります。
まとめ
出品データを手元に持っておくと、次の 3 つができるようになります。
- 別のアカウントで出し直せる(純正の再出品では不可能)
- ヤフオクの一覧が見られなくなっても、説明文と画像が残る
- 中身を編集して、別の使い方ができる(汎用 CSV)
どれも「手元にファイルがあること」が前提で、ヤフオクの一覧を見に行くだけでは成立しません。毎日決まった時刻の書き出しを設定しておけば、この前提は勝手に満たされ続けます。
備えというより、選べる状態を保っておくという話です。
ご注意
本記事の手順は、ご自身が管理するアカウント間でデータを移す場合を想定しています。同じ商品を複数のアカウントから同時に出品することは、ヤフオクのガイドラインで禁止されています。移行元の出品は必ず終了させてから出し直してください。
本拡張機能は LINEヤフー株式会社の公式サービスではありません。オークタウンについても、オークタウン株式会社による検証・承認を受けたものではありません。