ヤフオクに出品していると、商品説明に書いてあることを質問されます。何度も同じ質問が来るので説明を追記する。それでもまた同じ質問が来る。
出品を続けている方なら、一度は経験があると思います。この記事では、それでも商品説明を書いておく理由と、そのための書き方をまとめます。
前提: 説明を厚くしても、質問は減りきらない
まず現実的なところから書きます。
商品説明を読まずに入札する人は一定数います。また、読んでいても、自分にとって都合のよい部分だけが記憶に残ることもあります。これは責める話ではなく、長い文章を全部読んで正確に覚えておくのは誰にとっても難しい、というだけのことです。
そして、説明を追記して長くすると、今度は長いこと自体が読まれない理由になります。追記するほど読まれにくくなるという、逆方向の力が働きます。
つまり「完璧な商品説明を書けば質問がゼロになる」は、現実的な目標ではありません。ここを目標にすると、書いても書いても報われない感覚だけが残ります。
では、書く意味がないのか
そうではありません。商品説明の価値は、質問を防ぐことだけではないからです。
もうひとつの、実務上はより大きな価値があります。「商品説明に記載しています」と示せる状態を作れることです。
たとえば、こういう場面です。
- 落札後に「送料が高い、下げてほしい」と言われた
- 商品説明と違う受け取り方をされ、想定外の対応を求められた
- 状態について「聞いていない」と言われた
このとき、商品説明に該当箇所があれば、「商品説明に記載のとおりです」と返すだけで済みます。断る理由をその場で考えて説明する必要がありません。
そして、これが実際によく効きます。記載があると分かった時点で、それ以上言われないことがほとんどです。逆に記載がないと、こちらの言い分が「今この場で決めたルール」に見えてしまい、話が長引きます。
同じ「断る」でも、根拠があるかどうかで、かかる手間がまったく変わります。
だから「後で参照できる形」で書く
この考え方に立つと、商品説明の書き方の基準が変わります。
「読ませる文章」を目指すのではなく、「あとで指し示せる文章」を目指すことになります。具体的には次の3点です。
1. 曖昧な表現を避ける
条件として使うつもりの部分は、解釈の幅が出ない書き方にします。
- 「基本的に」「原則として」→ 例外があると読まれます。例外があるなら、その条件も書く
- 「なるべく早く発送します」→ 「入金確認後、翌営業日から3営業日以内に発送します」
- 「同梱は応相談」→ 受けるのか受けないのかを書く。条件付きなら条件を書く
「応相談」と書くと、交渉の余地があると伝わります。交渉を受けたくないなら、そう書かないほうが結果的に手間が減ります。
2. 条件は箇条書きで独立させる
文章の途中に条件を埋め込むと、後から指し示しにくくなります。
条件にあたる部分は、本文から切り離して箇条書きにします。「この項目です」と示せる形になっていることが大切です。
3. 例外の有無を明記する
条件を書くとき、例外があるのかないのかまで書きます。「〜はできません」だけだと、「自分の場合は例外では」と考える余地が残ります。
長さの問題は、置き場所で調整する
長くなるほど読まれない、という問題自体は残ります。ここは情報の置き場所で対応します。
商品説明を、役割の違う2つの部分に分けて考えます。
上部: 読ませたい部分
入札前に知っておいてほしいことを、短く書きます。商品の状態、致命的な欠点、特殊な受け取り条件など、知らずに入札されると困ることだけに絞ります。ここが長いと、全部読まれなくなります。
下部: 参照用の部分
発送までの日数、同梱の可否、支払い方法、返品の扱いなど、あとで参照する条件をまとめます。ここは読まれなくても構いません。必要になったときに指し示せれば役割を果たします。
この分け方をしておくと、条件を追記したくなったときも、上部を長くせずに済みます。
毎回書くのは現実的ではないので
とはいえ、この構成を毎回ゼロから書くのは手間です。条件の部分は出品ごとに変わらないことが多いので、テンプレート化して使い回すのが現実的です。
AucKit の商品説明テンプレートは、こうした定型部分をあらかじめ組んでおいて、出品フォームからワンクリックで挿入できます。営業日カレンダーや送料表も同じ考え方で、毎回書く手間をなくすためのものです。
条件部分をテンプレートに固定してしまえば、出品ごとに考えるのは商品固有の情報だけになります。書き漏れも減ります。
それでも質問は来る
最後に、もう一度書いておきます。
ここまでやっても、質問はゼロにはなりません。読まない人は読みません。それは変えられないので、質問が来ること自体を織り込んで運用するのが現実的です。
来た質問への返信は、定型文を用意しておけば数秒で終わります。商品説明を整えておく目的は、質問をなくすことではなく、質問が来たときに短く済ませられる状態を作っておくことです。
そう考えると、商品説明を書く作業は「読者へのサービス」であると同時に、自分の手間を減らすための準備でもあります。
まとめ
- 商品説明を厚くしても、質問は減りきらない。長くすると読まれにくくなる面もある
- それでも書く価値は「記載しています」と示せる状態を作れること。断る理由を毎回考えずに済む
- 読ませる部分(上部)と、参照用の部分(下部)を分けて置く
- 条件は曖昧な表現を避け、箇条書きで独立させ、例外の有無まで書く
- 定型部分はテンプレート化して、毎回書かずに済むようにする